仏像の種類は4種類に分けられます。
仏像の意味や見分け方など特徴もさまざまで一般には理解困難ですよね。
しかし仏像は種類や形など見分けるのにそう時間は掛かりません。
まず仏像の特徴を理解し仏像の意味を理解し種類を考えると簡単です。仏像の基本から種類、見分け方、特徴を素人の方に分かりやすく紹介します。仏像の名前は聞いたことあるけど見分け方が解らない。種類は知ってるが意味は知らないと言う方、仏像のこれが分かるか分からないかによって見分け方もわかります。しっかりこのページを理解し覚えてみましょう。また、観光地に行くと有名な仏像も何げなく通り過ぎていきます。いつかどかで役に立つかも知れません。
仏像の種類や特長、それぞれに意味がある
仏像には種類として「如来」「菩薩」がありこの名前の違いは位を表す言葉であり、仏像にも位があります。
仏像の種類は大きく4つのタイプに分かれ、位が高い順から、
①如来像は「阿弥陀如来」「釈迦如来」
②菩薩像は「観音菩薩」
③明王像は「不動明王」
④天部像には「大黒天」「毘沙門天」
があります。
「如来」「菩薩」はどちらも仏教の教えを説いたお釈迦様がモデルになっており、その特徴から悟りを開いているか開いていないかで分かれ、見分け方がわかります。
「如来像」は、全ての修行を終え、悟りを開いたお釈迦様をモデルにした仏像。
「菩薩像」は、まだ修行中で、悟りを開いていないお釈迦様をモデルにした仏像。
「明王像」は、如来からの指示を受けて人々を救済する使者を意味する仏像。
「天部像」は、如来・菩薩・明王を守るガードマンの役割を担っている仏像。
と言われています。
仏像の特徴から、「如来像」がお願いを聞いてくれる?
では一番偉い「如来像」がお願い事を聞いてくれるか?というと、そうではないのです。
それぞれ仏像には役目に意味があり、身近なお願いを聞いてくれるのは菩薩・明王・天部だけです。
如来は、「人々に苦しみから逃れるための教えを伝えていく」「心の病気を治し人々を救済する」と言った役目があります。
これには意味があり、菩薩・明王・天部は未だ悟りを開いていないのでその修行の一環として困っている人がいたら、その人の願い・悩みを聞き手助けをしてくれると言われています。
仏像を拝むときに知っておいたほうが良いポイントとして仏像によっては「健康」「厄除け」「お金」「縁結び」などそれぞれ特徴がありご利益(ごりやく)の得意分野が違います。
見分け方として重要ポイントです。
「健康面」でご利益のある仏像は・・・如来の「薬師如来」。
薬師如来像を見てみると左手に全ての病気に効く万能薬が入った壺を持っているのが最大の特徴です。
奈良の新薬師寺に祀られています。
「厄除け面」でご利益のある仏像は・・「不動明王」。
右手で持っている剣が特徴で全ての立ちはだかる障害を打ち砕き、左手でおとなしく教えに従わない者を無理やりにでも導き救済してくれるという意味があります。
成田山新勝寺に本尊として祀られています。
「お金面」でご利益のある仏像は・・「大黒天」。
左手に持っている袋の中に砂金が入っており、右手に持っている打ち出の小槌で振るとお宝を出してくれるといわれています。浅草の浅草寺に米びつ大黒として祀られています。ここで注意が必要です。「鎌倉の銭洗い弁天」も同じくらい意味的にご利益はありますが、弁財天は女性の神様(二臂弁財天像「にひべんざいてん」)は未だ悟りを開いていないという特徴から、カップルで拝みに行くと焼きもちをやいて願い事を聞いてくれないという恐れがあります。重ねてご注意を・・・!
「縁結面」でご利益のある仏像は・・「愛染明王」。
右手で持っている矢が特徴で、必ず当たると信じられ男女の縁結びにご利益があるといいます。
大阪の観心寺に愛染明王像が祀られています。
千手観音菩薩の特徴と意味、この仏像何にご利益が?
前に合掌して、後ろに40本の手がある千手観音像は、それぞれの手に道具を持っているのが特徴です。
「厄除け」「安産」「子育て」どんな悩み苦しみからも救ってくださるという意味の仏様。
千手観音の千手は、前に2本+「一本当たり25の世界を救ってくれる考え方を持つ手」×40本」=1002で約1000本と意味付けしました。
因みに実際1000本の手を持つ千手観音像が奈良にある唐招提寺(とうしょうだいじ)に祀ってあります。
但し現存している手は953本ありこの他にも、京都の三十三間堂も有名で1003体の千手観音像が祀られています。
仏像で山門に仁王様が飾られているがちゃんと意味がある
これは、「金剛力士像」といいます。種類でいうと「天部の一種」として如来・菩薩・明王を守るガードマン。
特徴は悪いことをしようとするものが寄ってこないように武器を持ち赤い顔をして入口に立っています。
通常2体で一対として安置する事が多いことから「二王→仁王像」となりました。
阿吽像(あうんぞう)とも言われ、口を開けた「阿行」と口を閉じた「吽行」で、「阿」は最初の音で「吽」は最後の音として全ての物事の始まりと終わりを意味します。
お寺には一切合切詰まっているという意味にも通じます。納得です!
仏像でも、お地蔵さんの種類とその意味は
お地蔵さんは地蔵菩薩といい菩薩様の一種です。
いろいろなご利益がありますが特徴的なのは地獄まで落ちた人まで救済してくれるという大変優しい菩薩さまです。
祀ってある所も辺鄙な所に祀ってあることも多く、また辺鄙な所こそそこの地域を救って上げると言った意味合いがあるのです。
よく赤い「よだれ掛け」のお地蔵さんを見かけると思いますが、これはご利益の一つに子供の守り本尊にもなっています。
小さくして他界したお子さんに寄り添ってもらおうと、お地蔵さんをお子さんに見立てて祀っているのが特徴です。
この「よだれ掛け」も他界したお子さんが実際使っていた「よだれ掛け」を着けており、持ち主(お子さん)本人を助けに行ってくれるという意味があります。
大仏様はなぜパンチパーマの髪型、意味を知ったら笑いそう
大仏のパンチパーマが特徴の髪型は「螺髪(らほつ)」といい螺(ら)は貝を表します。
なぜこんな形になったかというと、この螺髪以外にも悟りを開くと32の特徴が体に出てきます。
例えば足が偏平足になりこれは足をしっかり地面につける、手には水かきが出てきて全てのものをすくうなど、悟りを開いた仏のうちの一つと意味し、螺髪があります。
パンチパーマの仏さまを見たら、見分け方として、これは悟りを開いた後の如来像だという事の意味として覚えておきましょう。
因みに悟りを開く前の髪型は、髪の毛が上方向に束ねてあるのが特徴です。
また仏像の額に大きなホクロみたいなものは、白ろう(びゃくろう)といい、長い毛が右巻きに巻かれてついており光を出すのが特徴です。
チョット驚きですが、この光を浴びると過去に積み重ねてきた罪が消えると言われています。
仏像の中で「如来」「菩薩」の服装の違いで見分け方まで
如来様は悟りを開いているので基本的に欲がありません。
よって布一枚の質素な服装をしているのが特徴です。
一方菩薩様は、悟りを開く前なので自分を着飾る心があり、装飾品を持っていたり結構派手な姿が最大の特徴です。
これだけでも大きな見分け方ができますね。
立っている仏像と座っている仏像、どんな意味か
座っている阿弥陀如来像は、瞑想する姿やどう我々を救おうかと考えている姿を意味します。
いざ我々を立って救いに来られた姿が、立ち阿弥陀如来像となります。
中には立とうとしている仏像、足だけ出ている仏像、救いに行った人がちゃんとついてきているかという振り向き地蔵などもあります。
すべて意味があるのですね。
仏像も宗派によって様々ですが、自分の宗派が無い場合はキチンと相談すれば受け入れてくれるお寺もあります。
また今は両親が他界しそれをきっかけで宗派を自由に変える方も多くなりました。
自分に合ったお坊さん、自分に合った教え(宗派)など、自分が納得できるものを選んで信仰して行く事が大事です。
そしてそのご本尊様も1体1体にさまざまなご利益のある事がこれまでにご理解いただけたかと思います
皆さんも有名な仏像を祀ってあるお寺など一度拝みに訪れてみてはいかがでしょうか?自分に合った仏像に出会えるかも知れませんよ。
少しでも参考になれば幸いです。