日本では結婚式に出席すると花嫁がお色直しをする風習がある。
和装と洋装の二種類があり、
洋装でお色直しをする前の新郎は白やシルバーのタキシード、
花嫁は白のウェディングドレスを初めに着て入場します。
しかし、お色直し後では新郎はそのままの衣装で、
花嫁だけが赤やピンク、オレンジ、水色など色つきのドレスに着替えてきます。
和装でも新郎は羽織袴、花嫁は白無垢で入場し、
お色直しではやはり新郎はそのままで花嫁だけが真っ赤な着物に着替えます。
皆さんはなぜ花嫁だけが2度も3度もドレスでお色直しするのか、
その意味分かりますか。
実際に「お色直し」についてアンケートした結果、
結婚式をした花嫁全体の8割がお色直しをしており、
新郎は約2割位しかお色直しをしていません。
この結婚式に着る衣装、新郎がお色直しをせず、
花嫁だけがお色直しをする意味を分かりやすく解説したいと思います。
結婚式での花嫁がお色直しをする勘違いとは!?
新郎側から見ると、結婚式で花嫁だけが色とりどりのお色直しをして、
世の若い男性からはチョット羨ましい気もしますよね。
でもお色直しは、花嫁の美しく素敵な姿をたくさん披露したいから遣っている!と
思われがちですが、意味的にはそうではないのです。
本来のお色直しには、想像もつかない正式な意味が込められているのです。
「お色直し」とは、そもそも衣装の「色を直す」ことを言い、
先ず結婚式で花嫁が着る1着目は洋装なら白色の「ウェディングドレス」、
和装なら「白無垢」です。
お色直し時の2着目は、白色から赤・ピンク・青などの色のついた衣装に着替えるのですが、
一般的に皆さん方は
「白色の衣装」は『真っ白な気持ちであなたの所へ嫁ぎます』・・・
「色つきの衣装」は『あなたの色に染まります』とか
『参列した人向けにこんなに綺麗になりました』・・・など
様々な意味が込められていると思われがちですがそれは違うのです。
結婚式での花嫁だけがお色直しをする意味
「白色の衣装」「色つきの衣装」には、それぞれに意味が込められています。
そもそも結婚式で花嫁が白色の衣装を着るようになったのは、
武士たちの戦乱の世の中と言われていた室町時代からです。
実はそれまでは「花嫁衣裳」に決まりはなく、
色のついた衣装であったり、様々な衣装を着ていました。
戦国時代に武将達は自分の娘を敵国に嫁がせる事で、
国同士の結びつきを強める「政略結婚」を行っていました。
しかし嫁いだ花嫁は、敵方の城の見取図など重要な情報を盗み出し、
親元に流すというスパイ行為が横行していたと言われていました。
そんな噂の中で、自分の娘を相手方に信用してもらうためには
どうしたら良いかと考え出したのが、
花嫁(自分の娘)に結婚式当日「死装束」を着させたというのです。
亡くなった人に着せる「死装束」を花嫁に着させる事で
「これまでの私は死にました」「実家との縁は切れたのでスパイ行為は致しません」。
「その上で、真っ白な私を貴方の家の色に染めて下さい」・・・と
花嫁の覚悟やその意志を表していたという事です。(※諸説あり)
その後、「白色の衣装」から「色つきの衣装」に変えた事で、
花嫁が『貴方の家の色に染まりました』という気持ちを表現したものだったのです。
このように戦国時代に起きたある問題がきっかけとなり、
お色直しとは昔からのある和装で1着目に「白無垢」、
2着目に「色つきの衣装」になったという意味があったのです。
現代では、結婚式に洋装のドレスなどを着る花嫁が多くなり、
白色の衣装から色つきの衣装に着替えるというお色直しの文化は
今も残っているというわけです。
若い皆さんは、嫁ぎ先の色に染まっていますか?
♪懐かしの「花嫁」の元祖♪
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
でも、結婚式のお色直しも花嫁が2度・3度と
赤や水色と色々な色のドレスに着替えてしまうと、
「その家の色に染まる」という意味からかけ離れて行ってしまうようにも
思えるのですがどうなのでしょう。
花嫁である新婦はもちろんですが、
少なくともこのお色直しの意味を知ったことで、
心も容姿もより一層美しくなれる事でしょうね。
若い皆さん、いつまでもお幸せでいて下さい。