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教育関連

教師と生徒の信頼関係。ブラック部活はブラック企業に通じるわけとは

投稿日:2018年7月29日 更新日:

今の時代、学校教育が危機に直面しています。2017-10ではいじめや学級崩壊。2017-4には長時間労働や休日返上などのブラック教員問題。

そして小学校での英語必修化や大学入学共通テストなど、これから2020年に控えての大きな教育改革により教師と生徒の信頼関係が浮き彫りになってきました。

そして最もシステムが遅れているのが教育制度。こんな時代だからこそ将来学校の教師を目指す現役大学生は、教師と生徒の信頼関係をどう考えているのか。

そしてまた教師になってから生徒にナメられないためにどう教育して行ったらいいのか。更にブラック部活はブラック企業に通じるからくりなどまとめてみました。

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生徒の授業はどのレベルに合わせるべきか

中学受験になると受験勉強に集中するため学校を休む生徒が続出など、授業の意義などが問われている昨今。今の学校教育のシステムは30~40人のクラスに対して1つの授業を教えていくが、そうすると勉強の出来る子・勉強が出来ない子とギャップが広がってしまいます。

では、教師はどのレベルの生徒に合わせて授業を行うべきなのでしょうか。実は、現行制度が続くのであれば平均的な生徒に合わせるしかないのです。

集団教育をするには、要求水準(学校側が生徒に求める学力のレベル)があり、授業のレベルを一番高い所に設定した場合、元々学力が高い生徒はほんの少しの努力でそのレベルに到達出来ます。

一方、学力の低い生徒だと可なりの努力が必要になってきます。本来教師からすれば、足りない部分は生徒個人の努力で補うのが理想です。しかし、これを公立の小・中学校で行ったら学力の低い生徒の親御さんから大変なクレームが来てしまいます。

となると、現実的には平均的な学力の生徒レベルでの教育には有効的です。しかし学力の高い生徒は辛いのです。殆どの小学校の生徒は授業では聞いていないといいます。これはもうすでに学習内容が分かるから必要がないということなのです。

これにより教師1人に対し、集団教育はそもそも不幸なシステムです。明治時代以降、色々な教育制度を西洋から採り入れ教育というものが発展してきました。しかし社会変化が激しい中150年経った現在でもほとんど変わらず機能していないのです。

個別に勉強できる環境が揃っているのに30~40人一緒にやって行こうという集団教育を維持すべき所が、今最も遅れている教育制度なのです。教師が生徒の平均に合わせるしかないという消去法を取っているのは、今の日本の教育制度に問題点があるのです。

教師と生徒の信頼関係。ブラック部活

 勉強の苦手な生徒への向き合い方で信頼関係が保てるか

どれだけ教師が頑張っても必ずや勉強の出来ない生徒は出てきてしまいます。そんな時、教師として生徒にどう向き合うべきなのか。信頼関係は保てるのか。

まず問題なのは、小学校1年生が初の授業で全員が同じスタートラインに居るでしょうか?小学校入学前の学力に差があるのを全て「教師の責任」にしてしまうのは親の理不尽であります。

だとするなら、教師が心がける事とはその生徒が教師の授業を1㎝でも前進していればそこを褒めてあげます。そして出来るようになり褒められたという事を生徒が自覚出来れば更に2~3㎝伸びていきます。その繰り返しをして行くしかありません。

だが、現在の集団授業において教師は生徒全員の進歩を見守り褒め与える事はとても難しいことなのです。生徒たちと向き合う時、一つの方法として全員いっぺんにボールを投げつけるイメージにすると良いようです。

教師と生徒の信頼関係。ブラック部活

教師がいっぺんに投げつけるボールは、当然ながら生徒の正面には到達しません。正面で楽に取れる生徒・チョットずれていても自分から取りに行く生徒・全く取ってくれない生徒に分かれます。

その生徒の感覚を見ながら、教師は相手の話すレベルを上下に変えていくことです。

そしてまた、優秀な学力の生徒だけを教える時は剛速球の球しか投げません。楽にボール取った生徒に対し、取れなかった生徒は「あいつと俺の差は何が違うのか?」と考え、その取れた生徒を追い抜こうと要求水準が上がります。

これから教師を目指す大学生たちも教師になった時、生徒の反応を見ながらどのレベルに合わせていくのかを随時、臨機応変に見守り信頼関係を保っていくことです。

教師が生徒になめられない為には

2017年に男子生徒が教師に暴行を加えるといった動画がSNSで流出した問題は記憶に新しいと思います。教師と生徒の信頼関係が大きく揺らいでいる現在、この問題をどう対処すべきなのか。

教師を目指す大学生たちも「若い先生ほど馬鹿にされる」と言われ、生徒にからかわれたりする不安を持っているのが現状です。これにより学級崩壊にも繋がったりします。

教師と生徒の信頼関係。ブラック部活

そんな「なめられる、馬鹿にされる」という教師の不安は、自然に生徒に伝わってしまいます。生徒にしてみれば教師が「若い」か「ベテラン」かを選ぶことが出来ないわけで、キャリアが無くてもちゃんと生徒に伝えられるという自信を持たないといけません。

長い教育現場でも、教師の教え方に嘘や間違いはあります。教師自身が教え方を間違った時は「ゴメン」と潔く認めること。間違った原因はこうだという事を理解させ、そこで生徒達に「君たちもこんな間違いはしないでくれ!」と言い返すことも大事になってきます。

教師が若いから生徒にナメられるのではなく「自信の無さが生徒に伝わるからナメられる」のです。若い教師でも№1に拘り、授業の精度を高めていく事が生徒との信頼関係を保つために重要になってきます。

教師が生徒から信頼されるためにすべきこと

教師と生徒の信頼関係。ブラック部活

教師が生徒から信頼関係を得る為にも、意外な所にも意識しなければいけません。それは、教師こそ「キチンとした服装で生徒に接して欲しい」ということです。

ヨレヨレのジャージ姿で生徒に注意している光景をよく目にすると思いますが、そこで「おまえ制服おかしいぞ!」と言っても『先生こそおかしい!!』と言い返されてしまいます。

教師は何も高価な服を着る必要はないのです。手入れの行き届いた服装で生徒に接すれば「この先生は丁寧な暮らしをしている」と思われ、信頼関係も築きやすいのです。教師こそ服装をただすべきであり、生徒の前ではシワ一つない格好で教壇に立ちましょう。

文化祭・体育祭で生徒を満足させるには

2016年の小学生白書で保護者が学校に求めている事は、学力向上より社会基盤を学ぶことを重視しているデータがあります。

1位:社会基盤を学ぶ 34.6%

2位:学習      31.3%

3位:生活態度    15.0%

教師と生徒の信頼関係。ブラック部活

生徒の人間形成などに必要な文化祭などの学校行事を、教師が成功に導く為にはどうすれば良いのでしょうか。教師自身の成功体験を生徒に伝えたり押し付けたりするのはとても危険です。

部活での大会など、それぞれ先生方が学生時代に楽しい事や辛い事などを経験してきても「自分に向いていない」「努力しても何一つ結果は出ない」という教師もいます。

「自分がこうだったから、生徒たちもこうであろう」という考え方はアウトです。

自分はこうだったけど、生徒たちもそうかな?」と考え直して見ることです。

部活の中で良い財産を得る生徒や、学校行事を通じて未来に繋げる生徒も居るでしょう。教師自身が学力優秀で全科目高学歴で有ったとしても、生徒一人一人違います。

自分の感動の再生産を図るのは「押し付け」になり、教師の成功体験を語ることが一番生徒の目を曇らせることに繋がってしまいます。学級運営がより厳しくなってきた現代。だからこそ限りある時間の中ではクラス全体の想い出よりも、一人一人の進歩を褒める時間にさくべきです。これがこれから教師を目指す大学生たちに期待するところなのです。

ブラック部活はブラック企業に通じる!?

実は中学校教員の勤務時間の国際比較のデータをみても、日本の教師がかなりの労働時間が部活動の指導に当てられており、あり得ない数字を出しています。

教師と生徒の信頼関係。ブラック部活

フィンランドやスエーデンなど北欧の多くの学校では部活動が無く、地域のスポーツクラブが発達し、そこでは運動する子供が多いが先生は部活に出ていません。部活動を学校でやらなきゃいけない・・・と言うのはただの思い込みではないのでしょうか。

例えば、ラグビー部の顧問を遣ってくれ!と言われてラグビーの経験もない教師が顧問をやったとしたら、生徒にとってそれは幸せでしょうか。

県内最下位のラグビー部に専門家を連れてきた所、トレーニング方法・練習時間短縮などが変わり、大会でも1年後には素晴らしい成績をおさめたという例もあります。

海外の様にアウトソーシングとして外部の専門家に教わるという選択肢があっても良いのです。そして学校の教師がますます負担となっていくのであれば、色々な部活の方針を考え変えていく時代に来ているのです。

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つまり今の制度の部活は、長時間労働や専門家以外が顧問となり、教師や生徒にとってもブラック部活と言える状態なのです。

ではなぜブラック部活がブラック企業に通じるのでしょうか。

それは先輩が「こうだ!」と言ったら後輩は「はい!」と言わなければならず、どっかのラグビー部の様に「やんなきゃ意味ないよ!」と言ってくるかも知れないのです。

全部の部活が悪い訳ではないが、理不尽がまかり通る縦社会が未だに残っている部活動があるのです。

そんな上の人に言われた事を従順に動ける人が企業に入ると、企業の役割の中で「あいつは体育系だからフットワークが軽い」と言われてしまうのです。

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