知識人たる者、辞書や広辞苑やを読むのは当たり前!と
言われる程、未だに辞書の人気は絶えません。
そんな中、辞書と意外な関わりを持つのが
「歯磨き粉」「ホワイトチョコレート」です。
一見何の関係もなさそうですが、
広辞苑など辞書の作り方の過程で
「歯磨き粉」「ホワイトチョコレート」の材料が
不可欠という事実がわかりました。
「歯磨き粉」と「ホワイトチョコレート」が
広辞苑などの辞書の作り方にどう関係しているのか解説していきます。
広辞苑の辞書用紙に「歯磨き粉」&「ホワイトチョコレート」の材料が不可欠
広辞苑など辞書の作り方に際して、
「歯磨き粉」や「ホワイトチョコレート」にも使われている材料のお陰で、
辞書の紙は薄いのに透けないのです。
実際に「通常の紙」と広辞苑などの「辞書の紙」を比較してみると、
辞書用紙の方が透けません。
辞書紙の作り方で製造する工場「静岡県富士市の日本製紙パピリア原田工場」では、
紙の材料を混ぜる工程で食物繊維であるパルプに炭酸カルシウムや二酸化チタンを混ぜています。
炭酸カルシウムは、「歯磨き粉の研磨剤」に使われる物で、
二酸化チタンは「着色料」としてホワイトチョコレートに使われています。
(※商品によって異なる)
広辞苑など辞書の作り方の中で、
この「炭酸カルシウム」と「二酸化チタン」によって
薄くても透けない辞書用紙を作り出しています。
これは、紙の成分に粒子の細かい材料を混ぜる事で
密度が高まり光の乱反射で透けにくくなるのです。
現在の広辞苑が作れるのはこの技術のお陰で、
片手で持ち運び出来るよう考慮されているため、
辞書の厚さも8㎝以内に収めるという決まりになっています。
掲載される項目:初版で約20万 → 第7版で約25万
ペ ー ジ 数:初版 P2359 → 第7版 P3188
広辞苑の厚さ :初版 ~第7版 → 8㎝と変わらず
と、初版から現在まで掲載される言葉やページ数が増えても、
広辞苑の厚さを守るために紙を薄くし進化させてきました。
通常のコピー用紙でこの広辞苑と同じページ数を再現すると、
コピー用紙の場合の厚さは15㎝にまでなってしまい、
分厚過ぎて到底持ち運びは困難になってしまいます。
常に何げなく扱っている広辞苑などの辞書。
時代が変わるごとに年々広辞苑のページ数も増え
便利になっていく一方で、
その陰には辞書の作り方に相当の努力が見られますね。