50代男性が一人暮らしを始めてからふと思うことがあります。それは自分以外の50代男性が離婚を考える時、今の生活から早く抜け出したいと思っている人と、何らかの事情で妻から離婚を持ち出されている人の2つに分かれるはずです。それがどんな理由で離婚を考えているかは夫婦によって様々。しかし50代の男性諸君、離婚をしてからの一人暮らしのことを考えたことがあるでしょうか。漠然と「どうにかなる」と思っていませんか?
特に50代の離婚は若い人とは違い、今後経済的にも体力的にも衰えだします。また離婚によって一人暮らしで孤独感など、その後の生活に支障をきたす様々苦労や後悔も同時に出てきます。
実際、50代の男性が一人暮らしを始めた時、「離婚しなければよかった・・・」と後悔している声も多いのです。50代に入りどうしても離婚を考えていたり悩んでいる男性の方。今回は私がこの離婚で一人暮らしをし、本当に離婚した方がいいのか?はたまた離婚しない方がいいのか?について解説しようと思います。是非参考にしてみて下さい。
50代男性の一人暮らし、離婚率から見えてくる後悔の連続
50代の男性のあなたは、日本で年間どのくらいの夫婦が離婚をしているかわかりますか。
婚姻件数は62万件あるのに対し、離婚件数は22万件(昨年23万件)にものぼります。平成14年には最高の離婚率29万件をピークに年々減少しているものの、結婚はしたものの3軒に1軒は離婚している統計の数字には驚きです。
平成28年度の厚生労働省の調査によると、年間の離婚率は全体で約35%前後。同居期間5年未満の離婚が一番多く、10年未満→20年未満の順になってきており、男性女性ともに熟年離婚はデータから見るとその恐ろしさがよくわかります。
夫50~54歳の離婚率8% 妻6%(別居離婚率3.52%妻2.36%)
夫55~59歳の離婚率5% 妻3%(別居離婚率2.25%妻1.38%)
では50代男性が離婚により、ずっと一人暮らしの生活、本当にそれで良いのでしょうか。不安や寂しさはないのでしょうか。それともチョッと我慢できれば後悔せず、離婚をしない方がいいのでしょうか。離婚後の良い悪いを比較していきましょう。
50代男性が一人暮らしを始め、離婚してよかったと思う場合
50代男性に限らず、離婚をし一人暮らしを始めてよかった理由にあげられるのは、離婚の原因がはっきりしている場合に限ります。辛い結婚生活の現状から抜け出したい。そして離婚をしたことにより不安や不満から解放されて本当によかったと感じる方は多いはずです。
その上、一人暮らしになり家族が減った分だけ生活経費を抑えられ、余裕が出てよかったという方もいます。愛人がいる方は、その相手と過ごすことができ、新しい生活に心ときめくはずです。いくらでも好きなことができる。そんな環境なのでしょう。
しかし一方で離婚の原因となる要因は、金銭面や精神面にあると考えられます。収入が追い付かない、借金が減らない、浮気やDVなど離婚しなければ問題が解決しない場合もあるのです。
男性の一人暮らし、離婚しなければよかったと思う場合
50代男性が、離婚しなければよかったと後悔する場合はどんなものがあるでしょう。これは実際経験してみないとわからない事ばかりです。
男性の一人暮らしは、家事の未熟さからくる生活のストレス
50代男性が離婚し一人暮らしを始めたとき、初めに心配になることは、家事などの生活面です。掃除・洗濯・炊事・買い物など今までは
- 仕事で帰宅すれば直ぐ夕食が準備されている
- 洗濯しても干してもらえる
- 掃除して部屋もキレイになっている
という生活でした。
それを一気に自分がしなければなりません。そのストレスを感じる事が多くなっています。
男性の一人暮らし、離婚しなければ助かる命も・・・
男性が離婚し、一人暮らしになったときの不便さは、50代の健康面からも大きな後悔につながります。例えば
- 風邪を引いて具合が悪くなっても、誰も助けてくれない
- トイレや風呂場で倒れても、誰もいない
- 肩が凝ってシップを貼るにしても、背中に手が届かない
もし、高血圧で倒れたりしても直ぐに駆け寄ってくれる人がいないのです。孤独死を覚悟しなければいけません。
男性の一人暮らしは、経験したことのない孤独な空間に愕然
50代の男性でも、会社の仲間や友人がたくさんいる社交的な方も多いでしょう。子供が同居していればさほど孤独感は感じないでしょうね。しかし離婚をしたあと、家の中ではあなた一人です。
失って初めて気づくこの男性一人暮らしの孤独感は、離婚を経験してみないと本当にわかりません。上記の家事や洗濯、掃除など物理的なものは熟せても、妻や子供がいない会話のない生活に愕然とし本当に後悔してしまいます。家に帰っても
- 「ただいま~」「お帰り~」がない
- 自分の小さな悩みや愚痴が言えない
- 家族の悩みや相談に応えてあげられない
- 料理の献立のわがままが言えない
- 趣味もなく暇な時間をどう過ごしていいかわからない
- 子供たちが自分に頼ってこない(もともとかも知れない)
- 喋る相手がいないから、独り言が多くなる
など、離婚をしたことにより、孤独の寂しさは今までの生活から大きく変化していきます。
50代男性の離婚は、その後の年金生活にも不安が襲う
50代の男性では、家のローンの返済がまだ残っている。養育費や生活費をいまだに振り込んでいるなど、そんな世の中のお父さんたちも少なくありません。
もしあなたが会社勤めをしていて突然解雇されたらどうしますか。二人で頑張ればなんとかなる!と若い頃はよく励まし合いながら生活してきたはずです。
それがあなたは一人です。それを考えると「何とかなる」だけでは済みませんよね。50代を過ぎるとすぐ年金生活のことを考えなければいけません。そんな金銭面での不安はこれからも続くのです。
子供に援助してもらいますか?頼るより頼られたいの方が嬉しいと思います。
後悔しないために、50代男性の離婚は慎重に・・・
ここまで50代男性が離婚し、一人暮らしになって生じる問題点など解説してきましたが、世の中はお金だけではありません。金銭面以外でも大きな打撃を受けることは間違いありません。
離婚によって社交的な仲間からも敬遠されたり、心の豊かさも欠落してしまうこともあります。年齢的に一人暮らしからの再スタートを切れる人ばかりではないのです。
また離婚後も残された元妻や子供たちと一生関わらないとも限りません。生活面や金銭面でのお互いの助け合いは人間である以上必要です。
どうか50代の男性諸君、もし離婚を少しでも考えているなら、本当にその離婚が得策なのかもう一度慎重に見直してみて下さい。
「自分が幸せでないのに、人を幸せにすることは出来ない」これは私個人の教訓でもあります。少しでも参考になれば幸いです。