家族葬と言われたら、一般葬儀のように
「葬儀に参列すること」
「香典を出すこと」
「焼香すること」
「花輪生花やお供物を供えること」は一切受け入れてくれません。
家族葬は喪主や家族で決めた葬儀形態です。
家族葬行くべきか?参列は?職場は?どこまでの範囲で?と悩む方も多いようです。
家族葬という言葉に、狭義な理解や一定の思い込みをしてる人が少なくありません。
それにより一般参列者が平気で葬儀に出掛けてしまうことがあり、葬儀後「困った~!」と嘆く施主も多いようです。
そんな間違いや誤解を少しでもなくすために、家族葬と言われたときからどうすればいいのかを詳しくまとめてみました。
家族葬と言われたら、家族葬行くべきか?
家族葬と言われたら、先ず考えていただきたいのは、「一般の葬儀」とどう違うかを知っておくことです。
◆家族葬は、基本「遺族(家族)と親族(2親等~3親等まで)」だけで執り行う葬儀のことをいいます。
◆家族葬にする理由としては、
- 家族と故人の兄弟姉妹とゆっくりお別れをする時間を作りたい。
- 参列する人(一般弔問客)の対応に追われるのを省略したい。
- 葬儀終了後、会社関係の挨拶回りに時間をとられたくない。
ここで結構誤解されやすいのですが
「家族葬=お金をかけたくない」ではありません。
どうしても家族葬というと、
親族の参列者数が5人~60人の範囲での小規模葬。
「簡単な安い葬式」という意味では、全国の葬儀社が用いている例が半数以上あります。
しかし、家族葬は遺族親族で葬儀をあげたいというだけで、家族がゆえに祭壇料に何百万もかけたり、料理も最高級なものを召し上がる場合もあります。
「家族葬=小規模=低予算」というイメージが根強いようですが、家族だけで執り行い、祭壇の大きさや予算面での制限はありません。
こういった狭義な理解や一定の思い込みは排して臨んでいただければと思います。
では、小規模でお金をかけたくない場合は何という葬儀形態があるのでしょうか?
直送(ちょくそう)
葬式をしない葬儀の形態をいいます。死亡後、斎場や遺体保管施設に24時間保管した後、いわゆる葬式をしないで直接火葬にする形態の葬儀です。
火葬炉前で宗教者(お坊さんなど)に簡単な宗教儀礼を行うことがあり
「火葬式」「荼毘葬」「炉前葬」とも呼ばれます。
この直送が一番経費を抑えられる葬儀形態です。
一日葬
一般に葬儀式は通夜・葬儀と2日間以上にわたって行われますが、これを1日限定して行う形態のものです。
祭壇も飾らないことが多いようです。
密葬(みっそう)
語源は「秘密の葬儀」。つまり近親者以外には閉じられた葬儀のことをいいます。「後から本葬をすることが前提」と理解されていることが多いのですが、自死者や感染症者、犯罪関係者の死の場合は本葬を想定しません。
1995年以降は「家族葬」という言葉に代替えされ、これが誤解を招く原因になった可能性が大きいようです。
この密葬が直送に次いで、経費を抑えられる葬儀形態です。
家族葬と言われたら、開式前なら職場の社員は参列してもいいの?
家族葬と言われたら、一般の方はそれ以上何もしないのが妥当です。
遺族(家族)がそのような形態をとったわけですので、
基本的に弔問には行けません。
但し、故人の友人知人にあっては家族の方から参列を求められる場合がありますが、
訃報が無い場合は一般の方と同様、参列は自粛した方がよいでしょう。
では、会社関係(職場内)で家族葬と言われたら・・・の場合ですが、
これも一般の方と同じく弔問は自粛して下さい。
まれに「開式前なら・・・」と職場の上司が社員を率いて通夜に出掛け、問題になったケースもあります。
開式前であっても式中でも家族葬は家族のみ限定です。家族葬は香典も受け取りませんから会葬礼状や返礼品も準備されていません。
社員が良いのなら一般の参列者も良くなってしまいます。家族葬にした意味がありませんよね。
家族葬と言われたら、香典はどうしたらいいの?
家族葬と言われたら、一般参列者は焼香も出来ませんし香典も出せません。
訃報紙によりざっくり「家族葬で執り行います」と書かれていても迷ってしまいますよね。
丁寧な所では「家族葬により焼香・香典はご辞退申し上げます」となっています。
基本、香典は自粛して下さい。
但し、お付き合いの範囲からどうしても焼香だけはという方もいらっしゃいます。その場合は、家族葬が終了したあと、1週間後くらいにご自宅に伺うことは可能だと思います。1週間を過ぎると、後飾り祭壇も撤去させてしまうことがありますからね。
ここでも香典は自粛したほうがいいです。
香典の返礼品は準備されていませんので、香典に変わる「進物用線香」または「菓子類」など、施主側の負担にならない程度のものを持って伺うとよいでしょう。
家族葬と言われたら・・・のまとめ
近年、全国どこでも家族葬が増えてきております。
家族葬と言われたら・・・を考えると、家族葬の名前は知っていても、今一ピンとこないのではないでしょうか。
家族葬の基本を知っていれば、ちょっとした思い込みや誤解をなくすことで、妙なトラブルに発展することはありません。
家族の希望などよく理解したうえで、これからも適正な対応をしていきたいですね。
少しでも参考になれば幸いです。