パートナーを紹介する時、あなたは自分の妻の呼び名をどのように使っていますか?
結婚したら当然ながらパートナーの呼び名は「彼女」から「妻」に切替わります。
夫婦で休日、買い物に出かけた時など、街中でバッタリ会社の同僚や上司に会ってしまった場合など、自分の妻を紹介しなければなりません。
そこで結婚している日本人男性はパートナーの女性をどんな呼び名を使って紹介するのか、結婚している男性50人に調査してみるとダントツで「うちの奥さん!」と呼んでいるそうです。
これ以外にもパートナーの呼び名を、うちの「家内」「嫁」「カミさん」「女房」「妻」「家内」などと使っています。
しかし皆さん、パートナーの女性を紹介する時、この6つの呼び名どれを使っても良いと思っていませんか?
実は、現代社会において男性がパートナーの女性を呼ぶのに適した呼び名と適していない呼び名があるのです。
パートナーの呼び名、最も正しい紹介の仕方とは
確かに呼び名はとても多いのが現状ですが、たまに公の場で自分のパートナーを変な呼び名で紹介する男性陣を見ると「何だこの人??」って思ってしまいます。
では、日本人男性が他人に自分のパートナーの女性を紹介する時、一番適している呼び名は何でしょうか。
自分のパートナーの女性を呼ぶ正しい呼び名は
「妻」1つだけです。
それぞれの言葉の成り立ちを見ていくと、一番最初に生まれた呼び名は「妻」であり、パートナーを呼ぶのに適した言葉なのです。
「妻」という呼び名
日本最古の歴史書「古事記」にも記されており、現代語に略すと
【私の名はアシナヅチといい妻の名はテナヅチという】
そんな言葉が残っており、自分のパートナーを「妻」と呼んでいた事がわかります。
しかし、奈良時代には婚姻制度はなく、当時は親に認められた上で共に生活する女性を「妻」と呼んでいました。
その後、明治時代に婚姻制度が制定され、
民法第788条【妻は婚姻に因りて夫の家に入る】
と正式に「妻」と呼ぶようになり、パートナーの呼び名として一番適した呼び名なのです。
「女房」という呼び名
驚くことに、女房という呼び名は使用人の女性を意味します。
平安時代の身分の高い貴族は、妻以外に食事など身の回りの世話をする使用人の女性を雇い屋敷に住まわせていていました。
その女性の部屋の名前から
使用人の女性 ⇒「女」
部屋 ⇒「房」
と呼び名が付き、いつしか使用人の女性の事も「女房」と呼ぶようになりました。
よって、現代社会ではパートナーを呼ぶのには絶対ダメな呼び名とされています。
「嫁」という呼び名
1275年頃の鎌倉時代「名語記」で
【子息が妻をヨメとなつく】
と記されており、息子の妻を「嫁」と名付けるという意味で呼び名が生まれました。
この由来は男性の両親が『うちに良い女が来てくれた』ということから
「良(ヨ)い女(メ)」⇒「ヨメ」
と呼び名が付いたと言われ、本来「息子のパートナー」という意味からパートナーの呼び名としては適していない呼び名となります。
「奥さん」という呼び名
1562年頃、室町時代の「北条幻庵覚書」に奥さんの由来である
【きんねんざとうと申せばいづれもおくがたへ参候】
という言葉が記されています。
意味としては、「奥方」は「奥の方の部屋」を表し、当時の室町時代、身分の高い屋敷の主はパートナーである女性を「奥の方の部屋=奥方」に住まわせていました。
その為、そこに住んでいる女性、つまりその奥に住む主のパートナーの事を皆が敬意を込めて「奥方」と呼ぶようになった。
その後、奥方という言葉が次第に変化し
奥方⇒「奥様」「奥さん」
と呼ぶようになったのです。
つまり、奥さんという言葉は「奥の方の部屋に住む女性」を指す言葉なので、自分のパートナーを呼ぶ呼び名には適していません。
「家内」という呼び名
明治時代、日本に会社制度が誕生し、【男性は家の外に出て会社で働き、女性は専業主婦として家の中を守る】という家族が増えていました。
それから、家の外で働くようになった人「男性側」が、自分のパートナーを家の中にいる人という意味で「家内」と呼ぶようになったのです。
つまり、家内という言葉は「家の中に居る人」という意味から、家の外で働く女性が増えている現代社会では、パートナーの女性を呼ぶのに適さない呼び名と言えるでしょう。
「カミさん」という呼び名
「カミさん」は目上の人を表す言葉として使われています。
「上様」⇒「カミさん」
そもそもカミさんという言葉は、目上の人を表す上様という言葉が変化して出来た言葉であり、現代では対等な立場が重視される社会ですので、自分のパートナーを呼ぶのに適していない呼び名なのです。
このことから自分のパートナーの女性を紹介する場合、
公の場としてその呼び名として使用するならば
「私の妻の〇〇です!」と言って上げたほうが
誰にも嫌われずに済むでしょうね。