今度のお正月は令和になってからの最初のお正月を迎え、正月の準備で慌ただしい年末をお過ごしかと思います。
新年を迎えるにあたって忘れてはいけないものに年賀状の準備が有ります。
最近では手書きの年賀状からLINEなどを中心としたSNSで新年のご挨拶をしてしまう方も多いことでしょう。
しかしどちらにせよ、この年賀状の書き方で多くの方が知らず知らずのうちにお正月に相応しくない間違った言葉を使っています。
そこで今回は、新年から間違いたくない、目上の方に出しても失礼に当たらない正しい年賀状の書き方を紹介したいと思います。
年賀状の書き方で特に多くの方が知らずのうちに使ってしまっている間違いの多い言葉を、一枚の年賀状に集約してみると次のような年賀状が出来上がります。
一見どこでも見るような年賀状ですが、間違いは5か所あります。
年賀状の書き方の間違いはどこに!?
目上の人に送る際の年賀状に「賀正」「迎春」は間違い!?
多くの方々が選んでしまっている「賀正」という年賀状を、目上の人に送る場合は間違いとされています。
皆さんがよく目にする市販の年賀状には「賀正」・「謹賀新年」・「迎春」などがありますが、目上の方に送る年賀状で正しいのは「謹賀新年」だけです。
その理由として、「謹賀新年」の「謹」という字は「相手を敬う」という意味があり、「賀正」には相手を敬うという意味が入っていないために年賀状の書き方では間違いとされています。
そもそも「賀正」は「恭賀新生」の略字。
「恭」という文字が相手を敬う意味に当るため、年賀状の書き方では「恭賀新生」まで書いた方が良いとされています。
相手を敬う言葉を省略している「賀正」や「迎春」の年賀状は、目上の方に対して失礼になってしまいますので絶対に使わないよう注意が必要です。
「謹賀新年」や「恭賀新生」の年賀状を使用しましょう。
年賀状の作法・・・「新年あけまして・・・」という書き方は大間違い!?
よく年賀状やTVでも「新年あけましておめでとうございます」という挨拶をよくしていますが、実はこれ、間違った書き方なのです。
この理由として「あけまして」という書き方、あけたのは旧年であって新年ではないからです。
日本語として間違っているのでこれは正しくない年賀状の書き方なのです。
市販されている年賀状を参考にしてみても、
- 謹んで新年のお慶びを申し上げます
- 新年おめでとうございます
など「新年あけましておめでとうございます」とは書いていないのです。
TVの正月番組で「新年!あけまして!おめでとうございま~す!」とよく聞かれていますが、決して年賀状だけには日本語の間違いなど起さないよう気を付けましょう。
去年の「去」は間違い!
年賀状に多く使われている「去年」という言葉は使用してはいけません。
その理由として、「去」という字には「死去」「去る」という意味があり、不吉な事を連想させ余り縁起の良い言葉ではないからです。
この他に、間違いではないけれど年賀状の挨拶文面の中に、縁起でもない言葉に「離」「負」などを使っている方も多く見受けられます。
- 引っ越して離れ離れになってしまい・・・
- 負けないよう頑張りましょう・・・
など、「負ける」や「離れる」は年賀状に相応しくない言葉とされていますので、前の年の話題を表現する場合は
「去年」➡「昨年」「旧年」
という言葉に改めましょう。
年賀状に「1月1日元旦」と両方書くのは間違い!
年賀状の最後に「1月1日 元旦」という書き方は間違いです。
この理由として、
「元旦」➡「1月1日の朝」
という意味で、「1月1日元旦」と重複した書き方になってしまうので、正しい年賀状の書き方は
- 2020年元旦
- 2020年1月1日
このどちらか1つで表現しましょう。
因みに、年賀状に西暦2020年という書き方は、わざわざ漢字に変更したりする必要はありません。
ですが、文章は縦書きなのに2020だけを横にして書く年賀状は間違いとされていますので注意が必要ですよ。
。や、など句読点は年賀状の書き方には間違い!?
その理由として、「あけましておめでとうございます。」の「、」や「。」などの句読点を付けることは、終わりや区切りを意味しており、前向きではないことから間違いとされています。
年賀状の書き方ではこの「、」や「。」は文面全部に付けない方がよく、更に「!」「!!」などの感嘆符も句読点同様、付けることで間違いとされてしまいます。
毎年様々な方や、友人知人とやりとりする年賀状。
いつの間にか多くの人達が間違った表現や言葉を使い、
それが当たり前になってしまっているこの世の中です。
年賀状はお正月に相応しい正しい日本語で表現して行きたいものですね。