優先席に座るか立つかで若者中心にトラブルや相次ぐ事件が発生しています。
2018年2月上旬にも優先席に座っていた若者が、64歳の男性に刺されるという事件まで発生しています。
このよく使われている優先席。高速バスや電車の中にも「優先席」という看板を目にしますよね。
優先席の意味やその使い方を完全に知っている人はどのくらいいるのでしょう。
心理的に優先席が空いていたら座ることをせずにずっと立っている人。
はたまた優先席であることを知りつつも高齢者が来ても席を譲らないマナー知らずの若者など。
優先席という言葉は、空いていたら座るのか座ってはいけないのかを理解していない心理的ギャップでトラブルが起きます。
では優先席は空いていたら一体どうしたら一番いいのかをフォーカスしてまとめてみました。
優先席は空いていたら座るべきか?優先席の意味とは
優先席の意味は、基本健常者も利用して構わないということを示しています。
- お年寄りの方
- からだの不自由な方(足などケガをしている人)
- 内部障害のある方
- 乳幼児をお連れの方
- 妊娠している方
が優先席に座るべき人です。例外として若い人でも「気分の優れない方」もこの優先席に座る資格にはなってきます。
健常者がその席を使用している場合、優先されるべき人が現れた時に率先して「席を譲りましょう」という意味です。
しかし、電車などに「優先席」が設けてあっても、ほぼ満席なのに優先席だけが空いているという不自然な現象も起きています。
その異様な光景は、年配者がいるわけでもないのに、若者は座ることもせず立っている。
優先席だから空いていたら座るべきなのに、座ろうとしない。・・・優先席の意味ないですよね。
それとは反対に、乗り込んだと同時に一目散に優先席に座る若者、妊婦さんがいても絶対に譲ろうとしない。・・・これもまた優先席の意味を知らない人間です。
そもそも妊婦さんや高齢者が優先席を必要としているかに分かれてくる。
優先席に席を譲ろうとしても「けっこうです!」と断られることが多いからだ。
また女性優先席などが設けられても、女性は勝手に近くの空席が空いていたらそこへスグ座る。
そのおかげで、優先席は空席のままになってしまうわけだ。
本来、女性に配慮している優先席は、痴漢行為を未然に防ぐために設けてあるのに気づいていないだけ・・・不思議なものです。
席を譲る必要性、優先席を設ける必要性は常に疑問視されていますが、
優先席の立ち位置をもっとはっきりさせ、利用者に理解してもらったほうがベストではないかと感じます。
優先席と専用席の意味の違いとは
優先席の意味・・・
「電車やバスなどで、高齢者や体の不自由な人などが優先的に座れる席」
高齢者、妊婦、障害者、ベビーカー含む乳幼児連れなどを、椅子への着席を優先、誘導若しくは促す座席となっています。駅のホームなどに優先席のマークが表示されており、優先席に乗りやすい配慮がしてあるのが特徴です。
指定席の意味・・・
「列車や劇場などで、あらかじめ座る人が定められた席」
座席指定席の意味は、日時や座席№、便名、号車など指定発行された座席指定券を示して、指定を受けた利用者だけが使用できる座席のことです。
意外と多い優先席のトラブル。優先席は空いていたら座るべき
優先席はあくまで善意で譲ったりするもの。
20歳の女性が「どうしても体調が悪くて仕方ないので電車の優先席に座っていたら、突然年配の男性から肩を叩かれ、すごい剣幕で
『何で優先席に座るんだ!席を譲れ』と言われたという。
女性は席を譲ったそうだが、老人専用席ではなく優先席なのだから、若い女性が具合の悪い時まで譲る必要はないと思う。
女性側も、年配者に対し『具合が悪いから座らせてください』と言って先に空いていたら座る権利はあるのです。
優先席というのはあくまでも優先であり専用ではないのである。一般人が利用していけない決まりはどこにもありません。
私が定期バスの運行時代には女性優先席が設けてありました。
若者男性客が『どうせ女性なんか乗らないんだから・・・』と言って、その後女性が乗り込んできても最後まで譲らない人が多く見てきました。
女性の立場だったら『なに堂々と座ってんのよ!』とガン見するでしょう。
ガン見された方も『なに見てんだよ!』とトラブルになってしまいます。
バスの場合、運転手の権限で、他の乗客を守るために乗車拒否することが出来るのです。
上記のようなマナー知らずの男性乗客がいてトラブルに発展しそうな場合には、運転手が一声かけているという事実を聞いたことがあります。
乗る人ひとりの空間ではなく、乗車している皆さんの貴重な時間と空間で、それを理解してくれない時は降ろされる場合もあります。
列車の場合は、バスに比べ目が行き届かないことがあるためトラブルが多いのが現状ですね。
優先席が空いていたら座る行為は、法的に違反?
無理やり席を譲らせることは強要罪にあたる可能性があります。
各鉄道会社が優先席を設けて
「優先席を必要としている方に席をお譲りください」とアナウンスしているのは、
あくまでも乗客に対するお願いであり、優先席を必要としている人に席を譲ることは法的義務ではありません。
したがって、優先席に座っている人に対して無理やり席を譲るよう要求することはできません。
席を譲って欲しい人、または周囲の第三者が以下のような行動をすると違法になります。
・腕をつかんで立たせたり、座っている人の足を蹴ったりなどの暴力行為。
・「席を譲らないとひどい目にあうぞ!」などと威圧するような脅迫行為。
これらの行為によって無理やり席を譲らせた場合は、暴行罪や脅迫罪にとどまらず、
強要罪(3年以下の懲役)に該当してしまいます。十分にお気を付け下さい。
優先席を高齢者や妊婦さんに譲る一番いい方法
優先席が空いていたら座ることを意識していた場合、もし高齢者や妊婦さんが乗り込んできたら・・・。優先席を譲る時、
「断られたらどうしよう?」
「逆に失礼だろうか?」
「あと少しで降りるしいいか?」……
などと一切考えないことです。人間は、視界に入った瞬間考えると、最初の一歩を踏み出すのに時間がかかってしまいます。
優先席を譲って「結構です!」と断られたら、「あっ、そうですか」と聞き流し、それに軽く答えて上げればいいことです。席を譲ってほしいときは勇気が必要ですが、事情を説明しお願いすればすんなり譲ってもらえることもあります。
混む電車などでは、多かれ少なかれ疲れていて座りたいという人ばかりです。お互いの事情を説明しあうようになれば、おのずとトラブルは起きないと思います。
余り深く考えないようにしましょう。そして若者のトラブルにならないよう優先席の知識を常に持って通勤通学に役立てましょう。少しでもお役に立てたら幸いです。