寒い時こそ是非食べて欲しい「冬が旬の果物」と言えばお茶の間には欠かせない栄養たっぷりの「りんご」ですが、皆さんはどうやって食べていますか?
そのままかぶりついても、暖めてスイーツにしても美味しいですよね。今が旬で沢山の種類のりんごが出回り始まりましたが、栄養学的にもりんごは秋から冬にかけてが最も旬の時期。
野菜でも果物でもそうですが、旬の時期は栄養や美味しさがアップします。栄養学的にはりんごは1日一個食べるのが理想とも言われ、血管や腸などに良い働きが出来る栄養成分がたっぷり入っている果物です。
りんごには沢山の栄養効果があり、ヨーグルトに入れて食べたり、りんごパイなどにして食べている方も多いと思います。しかし中には間違ったりんごの食べ方をしている方もおり、せっかくの栄養効果を無駄にしてしまっているのです。
そこで今回はりんごの栄養効果の秘密や、血管や腸を老けさせない正しい食べ方をまとめてみました。
りんごの皮、栄養効果を無駄にしない切り方とは
皆さんは普段りんごを食べるときどうやって食べていますか。
- りんごの皮を剝いて食べる
- りんごの皮ごと食べる
りんごの皮を捨ててしまうという方も多いと思いますが、これが一番もったいない食べ方なのです。りんごの皮には医学的に注目をされているプロシアニジンがたっぷり入っており動脈硬化予防の栄養効果があるのです。
このプロシアニジンは悪い物質が血管を傷つけるのを防ぐ働きがあり、りんごに多いポルフェノールの一種です。ですので、このプロシアニジンを食事に摂りいれていれば、血管に脂肪が溜まりにくくなり、動脈硬化を起こしにくくなるのです。
そして、りんごの皮に含まれるプロシアニジンは、りんごの実よりも約4倍も多いのです。(100gあたり)りんごの皮を剝いて食べていた方はその栄養効果のあるものを捨ててしまっていたのです。
勿体ない話ですが、りんごは皮ごと食べるのが理想的ですね。
血管の為に、りんごと合わせると良い食材は
実は、りんごと「お酢(酢酸)」を掛け合わせることで血管により良い働きが期待できるのです。おススメしたいお酢は「りんご酢」で、りんご酢の作り方はとても簡単で皮ごと切ったりんごを瓶の容器に入れ、お酢を入れておくだけ。
お酢は酢酸という血管に良い成分が含まれていますので、血管を広げる働きが期待できるのです。保存も効くので寒い朝などお湯でわって飲む方法や、お酒が好きな方はリンゴサワーにして召し上がるのもよい効果があります。
余談ですが、りんごとりんご酢ならトリプル効果もあるかも?です。また、りんご酢のピクルスなどもお勧めしたい一品ですね。
血管の為に、りんごを食べるタイミングとは
りんごは1日一個で良いとされてきましたが、その一個をいつ・どうやって食べたら栄養的にはいいのでしょうか。朝食べたほうがいいのか、夜の方が良いのか疑問ですよね。
実は、りんごは朝・昼・夜に分けて食べたほうがプロシアニジンの効果がよく取れるのです。
これはどういうことかというと、プロシアニジンは体内での持続力が余りなく、早くて数時間、長くても1日持たないで排出されてしまうので効果が無くなってしまいます。これにより、一個をまとめて食べるのではなく朝・昼・夜ちょくちょく食べるのが良い栄養効果が期待できるのです。
因みに、りんごを切っておくと茶色く変色してしまう事を気にする人も多いですよね。茶色になるという事は、りんごに含まれる酵素がポリフェノールを酸化して褐色に変化させているのです。
実際に褐色に変色してもポリフェノールが酸化したものですので栄養学的にはさほど気にする必要はないようです。紅茶の褐色も茶葉のポリフェノールが酵素の力で褐色になったものでりんごも紅茶も同じなのです。
りんごを食べるタイミングがない場合は
日中はなかなか食べてる時間もなく、朝と夜しか食べられない人はどうしたらいいのでしょうか。
その場合は、夕食の前に食べるのがおススメです。
夕食は結構脂肪の多い食事を摂る傾向にあります。その為人間は夜に脂肪を溜めこみやすく、りんごには脂肪の吸収を抑える働きがあるので朝よりも夕食前に食べたほうが良いようです。
りんごの栄養成分を損なわない保存方法
大量のりんごを頂いたり購入してきた場合、皆さんはどのように保存していますか。常温で保存した方がいいのか?または冷蔵庫に保存か?迷う所です。
栄養学的には、りんごは冷蔵保存することにより呼吸が遅くなり栄養成分が減りにくくなるのです。そしてりんごは収穫後も果実の糖などの栄養をエネルギーにして呼吸しておいます。
その呼吸をすればするほどりんごの栄養成分がだんだんに減ってしまっていくのです。りんごをよく見ると表面が黄色い斑点のような物がたくさんついていますがそれが空気の出入り口です。
よって冷蔵保存するという事は、冷やすとりんごの呼吸が遅くなり品質も長持ちするという事になります。
また「りんごはガスを出す」とよく言われていますが、これはエチレンガスでりんご自体の成長を早めてしまい傷みやすくなる性質があります。
りんごを冷蔵保存する場合は、野菜室では少し温度が高いので冷蔵室に入れる事をおススメします。
また冷蔵室に保管する場合はラップではなく、気密性の高いポリ袋で密封し冷蔵保存するのが重要になります。尚、りんごの保存が効く期間は、冷蔵庫に入れて一カ月程度までなら大丈夫の様です。
見るだけで栄養が多いリンゴの見分け方
スーパーには沢山の品種のりんごが売っていますが、実は同じりんごでも見るだけで簡単に栄養の多いかどうかを見分ける方法があるのです。
ペプチンの栄養成分の特質
ペプチンはりんごの皮に限らず、食べられる所全体に含まれています。
通常人間の腸内では食べたものがいびつな形で腸に引っ付きやすくなっているのですが、このペクチンは不要なものを丸め込んでしまいスムーズに体の外へ出してくれる働きがあり便通も改善される効果もあるのです。
またこのペクチンはトロッと固まる性質があり、よくりんごジャムなどパンの上に乗せると自然に固まるのはこのペプチンの力が働いているというわけです。
「ペクチン」が多く含まれるりんごの品種は?
またりんごの品種によってもペクチンの栄養が変わることもあります。どんなりんごの品種でもペクチンは含まれていますが、その中でもペクチンがより多く含まれている品種は何だと思いますか?
- ふ じ
- 陸 奥
- 王 林
- 紅 玉
実は、腸によい働きが期待できるペクチンが多く含まれているのは、「王林」です。
- 王林・・・1.8%
- ふじ・・・1.5%
- 陸奥・・・1.3%
- 紅玉・・・0.6%
紅玉と比べてみると「王林」は紅玉の3倍の違う事がわかります。しかしどのりんごでもペプチンの栄養はりんご1個でも十分に摂取できる事は確かなのです。
プロシアニジンはこのりんごの品種の中では「ふじ」が若干多いというデータがあります。
見るだけで栄養が多いリンゴの見分け方
同じりんごの品種同士でも栄養は少しずつ変わっています。ではスーパーなどでりんごを買うとき、栄養が多いりんごの見分け方は一体どのような方法なのでしょうか。
・りんごの軸が太い方が栄養は豊富
軸は栄養の通り道なので、りんごの軸が太い方が栄養がたっぷり入っているという結果になります。
見るだけで美味しいリンゴの見分け方
それは美味しいリンゴの見分け方はお尻の部分が黄色い方が完熟していることなので、非常に甘く美味しく召し上がることができるのです。
但し、完熟していてもしていなくとも、どれも栄養効果は変わりません。
同じりんごでも
栄養効果が高い物を選びたいのですが、
その方法を知ることで
毎日少しずつ健康になって行ければ幸いですね。