通夜日に通夜振る舞いの食事(料理)としてお寿司が出ているのをご存知であろうか。
寿司も巻き寿司ではなく生寿司である。
よく知識のない人達が通夜振る舞いに赤い料理のものは駄目だとか、寿司や刺身のように生もの料理は駄目だとか言っていますが本当に寿司は駄目なのでしょうか?
今回はこの通夜振る舞いの食事や料理に、寿司がなぜ出されるかにフォーカスしてみました。
通夜振る舞いの食事(料理)に生寿司が出される理由
通夜の食事は地域によっても違います。寿司はともかく
関東での食事(料理)は、親族と弔問客に振る舞われます。関西になると家族と親族だけ食事(料理)が出ると言われています。
通夜終了後に寿司が振る舞われる理由は、特に意味はありません。地域によって違いはありますが、元々自宅での葬儀の場合は会葬者への食事は無かったのです。
食事をする場所が確保出来ないため、家族が一般会葬者にも振る舞いたい時は、返礼品と一緒に「いなり寿司と巻き寿司のセット」をお持ち帰り頂いていました。
ただ遠方から来ていただいた親族には、お礼の気持ちとして通夜振る舞いとして高価な刺身や生寿司を出すというのが通例になってきたように思います。
私が葬儀社に勤務したての頃は、通夜の食事に寿司が出る事すら知らず、それが何の意味があるのかも正直知らなかったですからね(笑)
寿司が通夜料理として出されるのは、時間の都合上?
私の地域では関東圏なので通夜に親族や弔問客に同じものが振る舞われます。
料理の内容はオードブル、ご飯物はいなりと巻き寿司が定番です。
会場によっては冬限定で鍋や温かいうどんも用意されています。
更に予算の有る家庭では、親族だけ限定で生寿司を振る舞うところもあります。
もちろん当日のみですから次の朝は食べられませんけどね。
また翌日の葬儀日の料理は、煮魚と鶏肉の煮物やサンドウィッチなど一般会葬者共に振る舞われます。
本来、肉や魚料理は精進落としではないのでタブーですが、日持ちする時間などを考えてどうしても通夜や葬儀の料理に出してしまう、困った現象です。
寿司や生ものの料理は、時間に対する人間の弱さが影響する
私個人的には寿司料理よりも、刺身系が好物ではありますが、どうしても刺身となると公の場では手が出にくくなります。
しかし、通夜に合わせた食事やその料理に関しては時間の都合が影響したり、また時代のニーズに合わせて料理のおもてなし方法も年々変わってきました。
故人を思いやる気持ちも、通夜終了後の家族全員での食事は和やかな雰囲気で始まります。
大切な時間を家族みんなで美味しい料理を食べて故人を忍ぶ。
そして終了時間が来たら一斉に家族揃って帰宅するという形は日本独特の風習なのでしょうか。
この風習もこれからの次世代の人達に大切なものとして伝承していきたいものです。