皆さんは、日本語の似た言葉の使い分けで迷った経験ありませんか。
例えば、「辞典と事典」「意志と意思」など同じ読み方なのに漢字が違う似た言葉のもの。
また「貯金と預金」「祝日と祭日」など言葉自体違うけれど似たような意味に感じてしまうものなど日本語には使い分けが難しい言葉がたくさんあります。
そんな日本語の使い分けをどのようにしたら正しくあらわすことが出来るのか簡単な例題で紹介します。
日本語の「固い」と「硬い」の使い分け
この、固いと硬いの似た言葉、使い分けが一発でわかる方法があります。
- 肉がかたい
- 靴ひもの結び目がかたい
- 体がかたい
- 表情がかたい
- かたい握手を交わす
に使われる日本語の使い分けで、わからなくなった場合は反対語(対義語)を考えてみれば直ぐに分かります。
先ず、「硬い」は、硬球や体の硬直などに使用され意味はその物がかたくなっている状態の意味があります。この場合「硬い」の反対語は「やわらかい」
一方で、「固い」は、固体や固形など分子や粒子などが結びついてきたものに使用されます。つまり、複数のものが強く結びついて固くなっている状態を言います。
よってこの「固い」の反対語は「ゆるい」
そこでどちらの反対語が使われるのかが一つのカギとなるわけです。
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肉がかたい ⇔肉がやわらかい ⇒肉が硬い
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靴ひもの結び目がかたい⇔靴ひもの結び目がゆるい⇒靴ひもの結び目が固い
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体がかたい ⇔体がやわらかい ⇒体が硬い
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表情がかたい⇔表情がやわらかい⇒表情が硬い
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かたい握手を交わす⇔ゆるい握手を交わす⇒固いかたい握手を交わす
と使い分けすることが出来るのです。
日本語の「絶つ」と「断つ」の使い分け
この、絶つと断つの簡単な使い分けができる方法
- 当分お酒をたつ
- 彼氏との関係をたつ
- 消息をたつ
- 彼との連絡をたつ
- 彼への思いをたちきれない
この5つの「たつ」にはどちらが当てはまるのでしょうか。この場合のたつの使い分けは、漢字の意味で分かるのです。
「絶つ」によく使われる熟語は、絶縁・絶好・拒絶・絶滅・・・・・は、永久にやめるとういう意味が含まれています。
「断つ」によく使われる熟語は、中断・断水・断続・遮断・・・・・は、一時的にやめるとういう意味が含まれています。
これは、結果的ではなくその時点でそのつもりかどうかがポイントになってくるのです。
そこで、永久的か一時的か を考えてみると
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当分お酒をたつ➡一時的にお酒をやめる➡当分お酒を断つ
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彼氏との関係をたつ➡関係を永遠に終わらせる➡彼氏との関係を絶つ
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消息をたつ➡永久に消息をたつ➡消息を絶つ
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彼との連絡をたつ➡永久に連絡を終わる➡彼との連絡を絶つ
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彼への思いをたちきれない➡一時的にたつ➡彼への思いを断ちきれない
尚、①の当分ではなく医者に飲酒を禁じられた時の場合は永久に止める意味合いを持つ事があるので、その場合は
「永久にお酒を絶つ」を使う場合もあります。
どちらが正解ではなく、その時点での「つもり」で使い分けると判断しやすいと思います。
是非皆さんも多少難しいと思いますが、反対語を使った使い分けや、その時点でどういうつもりなのかの意味を考えて使い分けしてみて下さい。
少しでも参考になれば幸いに思います。