虐待により子供の脳が変形する恐ろしい現実。子供に対する心ない言葉や暴力、そして育児放棄など子供を傷つける虐待行為は不適切な養育「マルトリートメント」と言われており、日本では年々増えているのが現状です。
世界では多くの先進国で虐待相談件数は減っているにも関わらず、なぜ日本だけが唯一虐待相談件数が増え続けているのでしょう?
実は日本での児童虐待相談件数は2017年度で13万件強という過去最悪の数字となっているのです。
子供は極度のストレスを感じるとその苦しみから逃れようと脳が自ら変形してしまい、ダメージを負った脳は大人になっても正常に機能しなくなるという大きな社会問題となっています。
その影響から非行に走ったり、学習意欲の低下やうつ病などを招いてしまい恐ろしくとても危険性があるものなのです。
虐待で子供の脳が変形する不適切な養育「マルトリートメント」とは
不適切な養育を受けた子供を追い続けた研究では、虐待されている子供の寿命は20年も縮んでいたというビックリする報告もあるのです。
親が知らずのうちに遣ってしまうこの虐待、子供の脳を変形させてしまう不適切な養育「マルトリートメント」とは一体どんな行為を言うのでしょうか。
子供の前を裸でウロウロする
虐待と言われるほど大袈裟な行動ではなくても、子供は見たくないものを見ると脳の後頭部辺りにある視覚をつかさどる「視覚野」が変形してしまい記憶力や認識能力が低下してしまいます。
親は自分の子供、特に女の子ときちんとコミュニケーションをとることが重要で、子供が嫌がる事は慎み裸でウロウロせず、必ず脱衣場で着替えるようにした方が良さそうです。
兄弟や友人などと学力を比較する
「お姉ちゃんはもっと優秀だったのに~」などと、兄弟や友人等と学力を比較しながら叱る行為は、どこの家庭でも一度くらいは経験があると思います。
しかし、この行為は子供の自尊心を傷つけるばかりか、脳に重大なダメージを与えてしまい子供の脳が変形してしまうので絶対にやめましょう。
虐待に多い子供の存在を否定する暴言
「あんたなんか生まなきゃよかった~」と、自分の子供の存在を否定する虐待に多いこの言葉の暴言は、第三者が聞いてもとても不愉快な気持ちになってしまいます。
この暴力とも言える言葉は、音が聞こえなくなってしまう心因性難聴を引き起こす危険性があります。
どうしても子供を叱らなければいけない場合は、伝えたい事にポイントを絞り「1分以内」で叱るようにしましょう。
子供に一人で留守番をさせる
子供に一人で留守番を任せる事が多すぎる場合、子供は家族との繋がりが少ないと感じてしまいます。
この場合子供は自己嫌悪に陥り脳の中央にある脳粱(のうりょう)が小さくなり、子供が大人になってからコミュニケーションが苦手になってしまいます。
どうしても子供だけで留守番をしなければいけない場合の対応策としては「留守番よく頑張ったよ!」と帰ってきてから子供を思いっきり抱きしめ誉めてあげることです。
育児放棄
親が自分の用事だけを中心に行動し、子供を一人にして家に置き去りにするという育児放棄。育児放棄された子供は脳の中央にある脳粱が小さくなり変形してしまいます。
すると子供は普通ならご褒美を貰うことで活性化するはずの脳が、大人になってもほとんど反応しなくなってしまうことが起きるのです。
最新の研究から、職場などで皆とコミュニケーションが取れないばかりか、何も関心を持たない無気力な大人になってしまいます。
虐待をSNSに投稿
この他にも驚いた事件が勃発しており、1歳の子供にインスリンを投与しわざと低血糖を引き起こさせ母親が逮捕されるという犯罪まで起きています。
なぜその子の親は注射までして我が子を具合を悪くさせたのでしょうか?
なんとSNSで注目を浴びるためだそうで、これは代理ミュンヒハウゼン症候群と呼ばれ子供を献身的に看病する母親を演じ同情を集めて自己愛を満足させるという病気なのです。
このように虐待する親はどんどん増えており、子供の脳の感情をつかさどる前頭前野が縮小し変形してしまいます。なかなか自分では気づかない場合が多く、友人や周囲の人が気づいてあげる事が大切になります。
子供の脳がマルトリートメントで変形してしまったら戻せるのか?
もしマルトリートメントにより子供の脳が変形してしまった場合、その子供の脳は元に復活することは有るのでしょうか?
その場合、親が子供に愛情をたっぷり与えて関係を修復することにより、変形した子供の変形した脳も回復する可能性が十分にあります。
親が子供に怒り過ぎた後のフォローの仕方とは
子供が悪いことをして親が怒るのは当然なのですが、その怒った後のフォローが大事になってきます。ではそんなとき親は子供にどんなフォローをしたら良いのでしょうか?
それは、「優しく抱き締めること」です。子供の脳の改善に最も効果的なのはスキンシップなのです。
この抱き締めることで「声をかけるだけ」よりも脳に絆ホルモンのオキシトシンが分泌され、親子の愛情を深めるなど安心感を高めるなどの作用があるのです。
大人が何気ない事と思っていても、子供にとっては虐待を受けたことにより物凄いストレスがかかるのかと思うととても可哀想です。
それに平行し子供を叱るお母さんなどは完璧主義を求めてしまい、現実とのギャップに悩み苦しんでしまいます。子供が一歳なら親も育児年齢一歳です。初めから誰でも完璧な親はいません。
子供と同じく上手く行かなくても「そのうち出来るようになる」と悩みすぎないことがとても大事になってきます。そして、ただ子供本人に直接褒めるだけでなく、親同士が子供を褒めている所をさりげなく聞かせることで何倍も子供の自尊心が成長していきます。
これにより子供に対しコントロールしやすくなったり、親本人の気持ちコントロールも上手く取れるようになるのです。虐待を減らす第一歩は先ず、「親の育児ストレスを減らす」ことが重要です。
そしてまた育児書には沢山の当たり前のように教育項目が書いてありますが、完璧だと思って遣っていると大変辛い作業になってしまいます。何事にも惑わされずその上で「こうでなければいけない!」という事をやめたほうが、母親の育児ストレスの軽減化や虐待の減少に繋がるのではないでしょうか?
これからの日本の育児教育で最も必要なのは「共同子育て」です。
母親のストレスは父親であるあなたにも責任があり、また親だけでなくお婆さんやお爺さんは勿論親戚など第三者が関わった子供の方が親だけで育てた子供より脳のネットワークがより発達する事が研究によりわかってきたのです。
日本の子育ては母親一人で何でもしなけりゃいけないという抱え込みの考えは捨て、皆で協力しあっていくことが子供の将来を考えたとき素晴らしい人間に成長するのではないかと思います。虐待により子供の脳が変形する恐ろしい現実を皆様にもご理解できれば幸いです。