外国のハリウッドスターや、有名俳優の名前など写真を見てあなたはすぐ名前を言えますか?
例えばブラッドピット、レオナルドディカプリオ、ブルースウィルス、アンジェリーナジョリー、トミーリージョーンズ、スカーレットヨハンソンなど、顔も名前も記憶しているはずなのになかなか出てこないという経験ありませんか?
名前が出てこない、記憶力が悪い、これって年齢のせい?と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そんな覚えられることと覚えられないこと、人間の記憶力の不思議と日常に役立つ記憶のテクニックや改善方法、こんな場面ではこんな記憶力が発揮する例などを本記事にて紹介したいと思います。
記憶力が悪い時、長い名前は4文字以内に略して覚えると改善できる?
記憶力の中でも顔は覚えられるが名前はなかなか覚えられないという方に、こういった名前が長いものを簡単に覚えられる方法があります。
そもそもハリウッドスターなどの名前は 英語の発音が主であり英語の音と日本の音が違うために、日本人には英語の音をとても覚えにくいのです。
ブラッドピットを英語発音で言うと短いのですが、これをカタカナに表示するとどうしても長くなってしまい、覚えることが困難で記憶力も悪いと勘違いしてしまいます。それって損ですよね?
ではどうしたら良いかというと、名前を4文字以内に略すことでハリウッドスターのフルネームも覚えやすくなります。
例えば、ブラッドピットは「ブラピ」アンジェリーナジョリーは「アンジー」などと、略して覚えている方は記憶力が良く改善出来るとされています。
日本の俳優で言えば木村拓哉は「キムタク」ミスターチルドレンは「ミスチル」と略して覚えるようにすれば、例え高齢者者であっても、若者の話に混ざる事が出来ますよね。
因みに、アメリカ人は日本語の「ありがとう」を、『アリゲーター』と略して覚えるそうです。
短時間で消える記憶力を長く保存しておく記憶方法
人間はリズムのように短期に記憶していても、どんな頭の良い人でも30分で忘れてしまいます。その短時間で消える記憶力を少しでも長く保存しておく記憶として、1つの改善方法があります。
それは、「あいうえおかきくけこ」と文字や言葉をリズムに乗せて覚える事により、何とかその日の夜まで記憶力を持たせることができるのです。
特に興味を持っているものについては、結構記憶に残るようです。
また、リズムに意味のある言葉を載せて覚えようとすると、翌日以降も思い出しやすくなるとも言われています。
長期的に人の話を覚えておくためのテクニックとは
人間は、心理的に人の話を聞いてる時、よく
- 「なるほどな〜」と納得して聞くタイプ
- 「そうかなぁ?」と否定的に聞くタイプ
の2つに分けられます。
なんと、人の話を否定的に聞く方が、いつまでも覚えられて記憶力が良いとされているのです。
これは、高校生や大学生を対象に記憶力を調査したところ、同じ文章を「そうか!その通りだよな?」と素直に納得しながら読む生徒ほど、記憶力は悪いようです。
しかし、一方の「この作者は有名だけど、自分には納得出来ない、本当かな〜?」という穿った目で読む生徒の方が、読解力や記憶力が高く、国語の成績も平均20点以上高くなったと言われています。
例えば、役者さんがセリフを覚えるとき、「このセリフ他の人と違うなぁ〜」などと疑いながら覚えたほうが記憶に残りやすいようです。
記憶力が悪いと思った人は、こんな手法で覚えてみると悩みも改善出来ますよ。
刑事は犯人像を覚える時、どこを見ている?
一般的に日本の刑事は、沢山いる犯人の顔を覚えるのって大変ですよね。記憶力が悪い人には務まらない仕事のようですがどんな記憶方法が有るのでしょうか。
警察のデータには、正面と横顔を撮った被疑者の写真が有り、通常正面の写真を見ていると思いがちですが、実は刑事さん達は「横顔の耳」を主に見ていると言われています。
これは正面の顔写真は、整形や変装をされてしまうと顔が変わりやすくわかりにくいというのです。特に、ばっちり化粧をしている女優さんが化粧を落としすっぴん顔になった場合、正面の顔だけを見るとなかなかわかりずらいようです。
なぜ横顔で耳を見るとわかるのかというと、太っていても痩せていても耳は生涯変わらず、特に耳を整形する人はほぼいないのです。
このことから、容疑者の耳を重点的に記憶することによって、犯人を特定しやすくなると言われています。
また、刑事がよく見て記憶しておく所は、靴などの足跡です。どこの事件現場に行っても、今は犯人が指紋を残す事はありません。
しかし、一見わからないだろうとしていても、必ずといっていいほど靴底の足跡は事件現場に残っています。
そのことから、刑事は暇さえあれば靴屋に出向き、靴の上の形ではなく、いろいろな靴底を見て記憶する作業があるようです。
例えば、グッチの靴底を見ると「今はこんな模様になっているんだ~」「新しいやつが出たんだ〜」などと興味を持って調べている刑事さんが多く居るようです。
犯罪者はなぜ記憶力が凄い?
517件の余罪のある窃盗犯を取り調べると、なんと犯人は犯罪を犯した場所を全て覚えているといいます。
特に阪神淡路大震災などで壊れて形のない建物や、更地になっていても此処にアパートがあり何階の部屋に入ったかをしっかりと記憶しているようです。
記憶力の悪い日本人でも、窃盗犯はそれだけ緊張感を持って行動しているせいか、ある意味記憶力は凄いパワーを発揮するようです。
目撃者情報はあてにならない!人間の記憶力が悪いのがよくかわかる?
例えば、今まで一緒に居た会社の同僚が外出先から、「今日、俺のネクタイの何色だった?」と質問され、青とかグレーとか答えたとします。
しかし、実は出先から電話を掛けてきた同僚はその日はノーネクタイで、質問に答えた男性はその同僚のイメージを思い浮かべ間違って答えていたという事例があります。
心理学的に、人間は同じ人を長時間見ていても3回エラーを犯す可能性があると言われています。それは
1回目は、見ていないのに実は見たつもりになるインプットの間違え。
2回目は、この人は青色が好きだったから・・・などと、自分の頭の中で勝手に解釈を作る。
3回目は、聞く人側から、本当はネクタイをしていないのに、「この人の今日のネクタイは何色ですか?」などと質問に引きずられて何色だったかを思い出そうとする
など、人は3回エラーを起こしやすく、そのぐらい人間は見てないし思い出せないものなのです。
これにより、ある種の目撃情報など100%アテにならず、10人中1人〜2人正確に見ていたら奇跡的ともいえ、人間の記憶力が悪い事に驚かされます。
また、嘘でも脳の中で「こうかもしれない、こうかもしれない」などと3回繰り返すうちに、最終的に現実だと思い込んでしまいやすいとも言われています。
人間の脳はとても怖く、リアリティーが現実になってしまうことがあります。
事件や事故など、警察が目撃者情報を収集する場合、何人も何回も聞かれるといった事は、こういう人間の記憶力の悪い点や曖昧さから、理にかなった行為とも言えるのです。
脳は思い込みから錯覚を起こしてしまいやすい怖い一面がありますので十分に気をつけましょう。
お酒を飲むと逆に嫌な記憶力がより強くなる?
今まではよく「お酒を飲むと嫌なことを忘れられる」と言われてきましたが、この節は実は間違いであり、忘れられるどころか逆に嫌な記憶力はより強くなるのです。
実は、お酒を飲む事により一時的に嫌な感情を薄めたり紛らわせるたりすることには効果的なのですが、嫌な記憶力は強く残るのです。
結果的にそれが良い事か悪い事なのかは別ですが、嫌な記憶を強く残しておくことで「その人に近づかないようにしよう」とか、その後の危険回避に役立つようです。
皆さんも経験しているとは思いますが、女性と男性とでは自分に何が起きたか、個人が経験した出来事に関する記憶(エピソード記憶)を比較すると、女性の方が嫌なエピソードを覚えておきやすいそうです。
恋愛でも男女が別れた時、男は相手の女性の良い記憶しか残っておらず、逆に女性は男性の悪い記憶を優先することが多いのです。
男性は別れた女性のことをずっと想い続けることができるのですが、女性は別れた男性のことをスパッと切れる特徴があります。
お酒を飲んで嫌な事を忘れるのはその時だけです。ストレスだけは発散しましょう。
今までの小中学校の教育では、同じ教科書を見て同じことを覚えなければいけないという時代でした。ところが、みんなが持っている同じ知識はあまり価値がなくなってきています。
それは、みんな同じことを覚えるのではなく、「誰が何を覚えているか?」を覚えるのが重要な時代に変わって来ているからなのです。
例えば、社会人のあなたが自分のスマホが調子悪くなった時、同じ同僚の中でもスマホに詳しい人がいたらその人に相談したりしていますよね。
それと同じで、全ての人がスマホに詳しくなるのではなく、「この人に聞いたら直ぐにわかる!」といった誰が詳しいかを記憶しておくといった方向性に変わって来ています。
情報が溢れかえる現在において今の教育に重要なのは、「数学の方程式を自分で覚える」よりも「誰がその方程式に詳しいか」という知識を得る事です。
自分で全ての知識を身に付ける必要はないという教育方針に変わりつつあるらしいのです。
記憶力が悪いからと言ってもこのような時代に変化してきている現代、覚えが悪い、思い出せないのは年齢のせいではなく、個人個人の創意工夫が必要になってくるようです。