大切な方が他界した時、周知する方法に新聞を利用した「黒枠広告や記事」があるのをご存知でしょうか。
一般には「お悔やみ欄」とも言います。「お悔やみ広告」はあくまで広告の為スペースに比例し有料となります。
他方「記事」は新聞社の判断によって記載するか否かを決定するので基本的には無料とされています。
一昔前までは有料のお悔やみ広告しかなかったのですが、近年は新聞社が葬儀社と提携し、有料と無料の両方をオプション品として扱っている傾向が強くなってきました。
新聞のお悔やみ広告は、葬儀を利用した葬儀社の宣伝効果?
実はこのお悔やみ広告(お悔やみ欄)、地域によっても呼び方や有料無料の違いはあっても、自然と葬儀社の利益となるのです。
決して新聞社からのマージンなんてものは発生しませんよ。
そのからくりは、一般にお悔やみ欄に故人名や住所、喪主の名前が掲載されることによって弔問客が増加します。
それは弔問客は新聞の広告や記事(お悔やみ欄)を見て葬祭会館等に訪れます。そうすると自然に香典数が増えます。
それに比例し香典返しの数も10個20個と増え、最終的には葬儀社の売り上げに繋がる・・・というものです。
特に葬儀場所が「〇〇葬儀会館」と掲載されれば、黙っていても葬儀社の無料広告塔となるわけですから、掲載したい気持ちも理解できますよね。
私も昔は施主との打合せで、無料掲載だから出した方がいいですよ・・・とよく営業していたものです。
だってそうですよね。ある意味弔問客が増えることによって香典数が増えれば、施主側もプラス勘定にもなるわけで、これは誰も損をしないシステムともいえます(汗)
お悔やみ広告の掲載の仕方で、大事な人の弔問に行けない
しかし近年では、無料のお悔やみ記事(お悔やみ欄)は出しても、個人情報を隠すために、自宅の電話番号や住所も〇〇町〇〇だけで枝番までは載せないという変わった現象も起きています。
それは後日、仏具屋や互助会勧誘のDMが数社から届き、勧誘の電話がひっきりなしにかかってきて、施主にとってはうっとうしいというのがその理由の一つになっています。
時には、葬儀社との打合せで掲載しない約束であったのに、あたかも葬儀担当者がミスしたように取り繕い、勝手にお悔やみ広告(お悔やみ欄)を載せたりする酷い葬儀社もあったりします。
掲載されたことによって「いちいち挨拶回りをするのが面倒だから会社には内緒にしていたのに・・・」と葬儀社と施主様との間でトラブルに発展したということも数件聞いています。
こんなつまらないトラブルに巻き込まれないよう、読者の皆さんも慎重に打合せをしていただけるようお願いしたいものです。