病院に引き取りに行ったらとんでもないハプニングが発生してしまいました。
これは私が過去に葬儀社に勤務仕立ての頃、初めてやらかしたハプニングの1コマを紹介します。
病院で大切な方が旅立つと、依頼を受けた葬儀社が故人を搬送車に乗せ、病院からご自宅へと搬送します。
病院に行ったら冷や汗が。あり得ない葬儀ハプニング
故人の引き取り・・・と言っても読者の皆さんは余り目にしたことはないかと思いますが、
病院のベットから葬儀社が用意したストレッチャーに載せ替え、載せたストレッチャーごと搬送車に乗せて自宅まで運ぶのです。
例えば、TVドラマでもお馴染みの、ストレッチャーに載せた患者を救急車に乗せるシーン、
あのストレッチャーは足が自動的に折りたためる仕組みになっており通常一人でも作業出来るようになっています。故人と対面し、故人の家族と初めて顔を合わせる緊張の一瞬。
看護師数人と連携し先ずはベットからストレッチャーに移し、故人を載せたストレッチャーを押しながら、病院の裏口に留めてある搬送車に乗せました。
付き添い人を同乗させ自宅まで何のミスもなく移動したのですが、着いたとたんそのハプニングは起きました。
付添人が自宅に入り、搬入口の鍵を開けてもらっている間、私は故人の載せたストレッチャーを搬送車から降ろし始めました。
通常であれば自動的にストレッチャー足が伸びる予定だったのですが、未熟者の私ですからよく確認しなかったのでしょうね。
故人を降ろしたとたんロックが外れ、勢いよくストレッチャーごと地面に落としてしまいました。
あいにく崩れは無く家族も見ていなかった為大きなトラブルにはなりませんでしたが、万一家族の前でこのハプニングが起きたら大問題。
葬儀社失格?ハプニングを起こさない為には
葬儀費用は半額まで値引かれ、葬儀担当者は変更・・・そればかりか葬儀社を変更というとんでもない事態になるところでした。
救急車に乗せる患者も1分1秒を争う過酷な作業なのですが、葬儀の場合、故人は家族にとって大切に扱われる大事なものです。
昔は、動かないから、生きていないからといって物を動かすように雑に扱っていた葬儀業者が多かったようです。
2008年公開の映画『おくりびと』では、主演の本木雅弘がある街に故人を引き取りに行った時、地元の葬儀屋の雑な取り扱いに目を丸くしていたシーンがありますが、まるでそのものです。
遺体は家族にとってかけがえのない大切なもの。
それが一家の大黒柱かもしれない、生まれて何年も経たない幼い命であったかも知れない。
どちらにせよ故人を中心に考え遺族の気持ちや立場になって考えると、葬儀社の行動は一つ一つ慎重に扱っていくものだと今も思っています。