幼少期の頃からよくお母さんに「靴下は裏返しにして洗濯機に入れるのはやめてよ!!」と厳しくしつけられてきた方も多かったのではないでしょうか。
多分、洗濯物を干す場合や洗濯物をたたむ場合に手間が掛かるという理由から、皆さんは靴下や他の洗濯物を裏返しに洗濯機に入れないようしつけられてきたはずです。
しかし、この今までのしつけは大間違いだったのです。
お母さんもそうですが、この靴下や他の洗濯の仕方を誰も教えてくれなかったのが大きな理由でした。では、なぜ靴下を洗濯する場合、裏返しにした方が良いのでしょうか。詳しく解説したいと思います。
靴下の臭いは裏返しで洗濯した方がいい!?
洗濯物全般や特に靴下の臭いは、何といっても人間の体から出る皮脂や汗汚れが大きな原因とされています。
この靴下を裏返しにして、他の洗濯物と擦り合わせる事により、より臭いや汚れを落としやすくなるのです。
実際に3日間履いた靴下をそれぞれ表向きと裏返しにして洗濯し、同じ場所で乾燥させ、左右それぞれの靴下の臭いを臭気計で測定してみました。その結果
洗濯前の靴下・・・臭気数値392に対し
- 表向きで洗濯した靴下・・・臭気数値288
- 裏返しで洗濯した靴下・・・臭気数値277
靴下を裏返しで洗濯した方が嫌な臭いが取れていたという結果になりました。
この数値からすると、1回だけの靴下を裏返しに洗濯しても数値的に差はないようですが、日々重ねていくものなので表向きだとそれが蓄積された「臭い残り」となってしまいます。
靴下を裏返しで10回20回と洗濯していく事により、臭いの差が大きく出てくるようになります。
また、スポーツ少年が履いていた靴下など、特に外部からの汚れが気になる場合は、裏返しではなく表向きにして洗濯する事をオススメします。
その場合、靴下を洗濯する前処理(プレウォッシュ)として、洗剤:水=1:1で割った物を靴下にスプレーし洗濯ブラシで叩き10分放置します。その後、洗濯機で洗うとより綺麗になります。
靴下を裏返しで洗濯する2つのメリットとは
靴下を含め洗濯物を裏返しで洗うことにより、臭い以外にも裏返しのメリットとして良いことが2つほどあります。
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黄ばみが軽減される
黄ばみは皮脂汚れが洗濯しきれず繊維の中に残り、時間の経過とともに酸化して行ったものです。靴下など衣類を裏返しにして洗濯することにより、黄ばみが軽減できるという効果があります。
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洋服が長持ちする
靴下に限らず衣服類も裏返しで洗濯することにより、表側を守りながら洗えるというメリットがあります。裏返しで洗濯すると毛玉が出来にくく、ボタンやプリントなども取れにくくなり、その分長く着ることが出来るのです。
靴下や衣類の干し方も裏返し!?
結論から言うと靴下を始め衣類は全て洗濯後、干すときは裏返しにして乾燥させましょう。ズボンやスカートなどは裏生地にポケットや大きい縫い目があり生地的に厚く、表向きに干すとなかなか乾きづらいもの。
靴下や、裏生地の有る洗濯物は裏返しで干すことにより、乾きも早く同時に臭いも取れるようです。ただし、ワイシャツやコートなどは、裏返しで干すと型崩れしてしまいますので表向きで干して下さい。
洗濯するとき柔軟剤を入れない方がいい!?
靴下や衣類の他に、洗濯機でタオル類も同時に洗濯する場合が多いと思いますが、洗濯物の中でも柔軟剤を使わない方がいい場合があるのです。
それは、汗や水分を吸収させる役目の有る洗濯物です。
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タオル
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バスマット
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肌着やTシャツ
実際、タオルを洗濯する時、柔軟剤を入れた時と入れない時を比較してみたところ、柔軟剤を使用したタオルは水を弾きやすく吸水効果が低下してしまいます。
柔軟剤は衣類の表面を油でコーティングしてしまいますので、タオルだけでなく肌着や靴下など水分や汗を吸収するものを洗濯する場合は、柔軟剤は入れない方が良いのです。
逆に、セーターなどの衣類を洗濯する場合は柔軟剤を入れる事をおススメします。
衣類の表面にコーティングすることで静電気の発生を抑え、この時期花粉など付きにくくなるようです。
現代のお父さんたちが、昔お母さんに叱られてきたことは何だったのでしょうね。
ここにきて靴下は裏返しのままで脱ぎ、
そのまま洗濯した方が良いことが理解できたかと思います。
靴下やその他の衣類を洗濯するたびに裏返しする手間は大変ですが、
臭いや黄ばみなどが取れ、洋服も長持ち出来るのですから是非これから試してみて下さい。