精神病になると、精神病院に受診しその症状により入院させられます。
入院形態は、任意入院、医療保護入院、応急入院、措置入院など精神病によって様々です。
私の知り合いの親も二世帯で同居していた頃、不眠や徘徊、妄想が酷く毎日その問題で悩まされていたといいます。
どうしても改善する事が出来ないとの事で、家族の力で外来に受診。その日のうちに強制入院させられました。
病名は「退行性パラフレニー」。
精神病患者、自分が病気であることに気づかない病気
当初はの2ケ月間の入院予定だったようですが、今日まで要介護で介護をしてもらいながら約16年間という長期入院生活を続けることになった。
ここ最近インフルエンザが大流行し、この患者も院内でインフルエンザに感染、肝機能低下と肺炎を繰り返し主治医から転院を求められたという。
しかし身内は仕事の関係で職場を急には抜け出せない。
付き添い人が居ないと転院もできない(転院先の病院受入れ不可)という事態に・・・。
後日主治医と面会し同意書という物を書かされたという。
内容はもし万一呼吸が止まったりした場合、心臓マッサージなど心配蘇生をしないでいいかどうかの同意書。
精神病患者、入院中病気になっても転院できない深刻な理由
親の年金の中から入院代とオムツ代を支払い、自分の生活もカスカスな状況。
その中で今転院すれば、肺炎や肝機能低下は治るかも知れないがもう精神病院には戻れない。
自分宅で介護しなければならないという危機に迫られたらしい。
介護を依頼すれば今以上お金はかかるし身内も自分一人、自分の生活もままならぬ状況だ。
最終的には、病院側が「介護も含め患者が最後の命を落とすまで預かってくれる」という同意で一安心したらしいが、喉に物が詰まっていつ呼吸困難になるかも知れない。
いつあの世に行ってしまうかもしれない・・・というリスクはあっても、この先ずっと自分達で介護を続けていく自信があるかと言えば、その方がとても辛いと思います。
精神病患者、転院したら誰が面倒を見るの?責任の重い課題
精神病院から一度でも転院したら、もうその病院には戻れない(戻せない)と昔から聞いていましたが本当だったのですね。
若い家族が精一杯生きていくのも大変だけど、自分生活の犠牲を盾に親を永久入院させ続ける事、そしてまた重病になっても簡単には他の病院には転院出来ない辛さ。
万一危篤になっても心肺蘇生せず旅立たせる虚しさ。
私も葬儀関係者。自分の親の最後は、心配蘇生しないでそのままあの世へと旅立つのかと思うと他人事ではないと思う。
しかし葬儀社仲間(70代)に聞くと『80歳からの年寄りは心配蘇生は可哀想だから今の病院で最後まで面倒見てもらった方が良いんだよ!』と同じ意見であった。
私自身も順を追ってその時代が訪れるわけだが、今のうちに自分の病院代や入院費、保険の事など慎重に考えなくては安心して我が子に身を預けるわけにはいかない・・・と痛感させられました。